前回に引き続き、サローネ本会場の様子をお伝えします。

今回はキッチンや洗面、バスルーム等、水まわり製品の展示を中心にご紹介します。

日本の水まわり製品は機能性や使い勝手を重視したものが多い一方、海外メーカーの展示では、空間全体のデザインを重視した提案が数多く見られました。

カラフルな色使いやオブジェのような独創的なフォルム、素材感を最大限に活かした大胆なデザインなど、日常的に使う空間でありながらインテリアの主役となるような製品が印象的でした。

素材としては、数年前から家具では多く見られるようになったロッソ・レヴァントに代表される赤系の大理石が水まわり空間でも引き続き人気の素材として提案されていました。

キッチンとカップボードの天板に使われた赤い大理石が印象的な空間。間接照明によって素材の豊かな表情や器の美しさが際立ち、キッチンでありながら、まるで上質なリビングの一角のような雰囲気を醸し出しています。

壁や床にふんだんに赤い大理石を用いた空間の提案。素材そのものが持つ力強い表情を活かしながら、同じトーンでまとめたり、照明や設備をシンプルなデザインにすることで上質で洗練された空間に仕上げられていました。

ラグジュアリーな雰囲気がただよう洗面ボウル。

KartellとLAUFENのコラボレーションで、Kartellの代表作の1つであるコンポニビリを組み合わせたユニークな洗面台。日常的に使う水まわりにもブランドらしい遊び心が取り入れられており、機能的な設備でありつつもオブジェのような存在感を放っていました。今回の展示の中でも、個人的にお気に入りの一つです。

キッチンは従来の直線的なデザインから一歩進み、丸みを取り入れたデザインが多く見られました。

アイランドキッチン自体を美しい曲線で仕上げたものや、ワークトップに円形の木製テーブルを大胆に組み合わせたスタイルなど、柔らかなフォルムが印象的です。角を落としたデザインはLDK空間を緩やかにつなぎ、キッチンでありながら家具のような佇まいを見せていました。

また、硬質な石材と温かみのある木材を組み合わせるなど、異素材のコントラストも印象的でした。キッチンを単なる作業場ではなく、住まいの中心となるインテリアとして提案するデザインが多く見られました。

今回は、サローネ本会場で見られたキッチンや洗面化粧台など、水まわり空間の展示をご紹介しました。

素材や色使い、照明計画など、日々の暮らしに身近な空間だからこそ単なる設備ではなく、住まいのインテリアを構成する重要な要素として捉えられており、家具やアートと同じように空間全体でデザインされていることが印象的でした。

次回はミラノ市内で開催された「フォーリサローネ」の様子をご紹介します。歴史的建築やショールームを舞台に展開された、サローネとはまた違った魅力あふれる展示をお届けしたいと思います。